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課題18 重ね書き技法、習作を提出

今回の課題は、重ね書きという技法を使って和菓子屋「游泉」のロゴ制作です。

重ね書きの技法について説明をしますと、和紙又は半紙を二枚重ねて墨と筆で文字を書きます。上の紙に書いた文字が、下の紙に墨が写り込み、滲んだ点やかすれた線がかけ、思いがけない面白い文字となります。いわゆる偶然の美です。

 

下に書いた習作A.B.Cは、左が筆で文字を直接書いた上の紙。右は下の紙です。

今回はこの下の紙に写った文字をロゴとして仕上げ提出するものです。

●習作A

習作1(左)上の紙、(右)下の紙
習作1(左)上の紙、(右)下の紙
習作2(左)上の紙、(右)下の紙
習作2(左)上の紙、(右)下の紙
習作3(左)上の紙、(右)下の紙
習作3(左)上の紙、(右)下の紙

Aの添削:やや楷書的過ぎて面白味にかける。という評価で全てNGでした。

習作Aは最初に書いた文字で、書体の面白さということよりも、どうすれば下の紙に滲みやかすれが綺麗に出て、面白い文字になるか調整に専念していました。

使った紙は、いつも使っている半紙で漢字用、かな用で、滲みやすいもの、滲みにくいもの。厚みは普通のものと薄いもの。様々ですがどれもうまくいきませんでした。

最終的に、100円ショップで買った質の悪いものがバッチリでした(笑)

●習作B

習作1(左)上の紙、(右)下の紙
習作1(左)上の紙、(右)下の紙

Bの添削:習作の中で一番良いという評価をいただきました。

添削内容に従って修正し、こちらをメインとして提出することにしました。

●習作C

習作1(左)上の紙、(右)下の紙
習作1(左)上の紙、(右)下の紙

Cの添削:綺麗な文字ではあるが個性が欠ける。誰でもかける文字であるということでNGでした。

掲載した文字は、習作として提出した文字の一部です。

 

この時注意しなければいけないのは、紙はできるだけ薄いもの、ほどほどに滲みやすい紙がいいと思います。筆に墨をたっぷりとつけて書くといいです。含ませ方が少ないと、下の紙に墨が写りにくく、線が映らなかったりします。

慣れるまで紙と墨の調整が難しいいです。